絹本著色山水屏風

六曲屏風

基本情報

  • 台帳ID: 201
  • 管理対象ID: 20
  • 種別: 絵画
  • : 日本
  • 時代: 平安時代
  • 指定年月日: 1951年06月09日
  • 都道府県: 京都府
  • 所在地: 京都府京都市東山区茶屋町527(京都国立博物館)
  • 所有者名: 独立行政法人国立文化財機構

出典: 国指定文化財等データベースより一部抜粋

概要

「絹本著色山水屏風(けんぽんちゃくしょくせんずいびょうぶ)」は、平安時代に制作された日本最古級の屏風絵であり、現存する数少ない平安時代の世俗画(やまと絵)の最高傑作の一つです。六曲一隻の形式で、京都の東寺(教王護国寺)に伝来したことから別名「東寺屏風」とも呼ばれます。

歴史的背景

この屏風は、密教の重要な儀式である「伝法灌頂(でんぽうかんじょう)」の際に、道場を飾る調度品として使用されてきました。本来、山水屏風は平安貴族の邸宅で日常生活を彩るための世俗的な品でしたが、宗教的な儀礼空間においてあえて俗界の風景を描いた屏風を立てることで、聖なる空間を際立たせる役割を果たしたと考えられています。

特徴と魅力

中国の隠遁思想に基づいた「隠士を訪ねる高士」という中国風の題材を扱いながら、その表現スタイルは完全に日本化された「やまと絵」の様式を示している点が最大の特徴です。

  • 柔らかな景観: 唐代の絵画に見られる険しい岩山とは対照的に、なだらかな曲線を描く日本の丘陵や、穏やかに流れる水辺が描かれています。
  • 繊細な色彩: 平安時代特有の優雅で柔らかな色彩感覚が発揮されており、四季の移ろいや自然の静寂が繊細な着色で表現されています。
  • 人物と風俗: 画面中央の茅葺きの庵で読書に耽る隠士や、そこを訪れる貴人、周囲で働く童子の姿が生き生きと描写され、当時の日本人の美意識が反映されています。
  • 歴史的価値: 平安時代の絵画の多くが仏教絵画である中で、当時の貴族が愛した世俗的山水画のあり方を今に伝える唯一無二の遺品であり、後世の屏風画の源流ともいえる極めて重要な作品です。

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絹本著色山水屏風

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