賀茂別雷神社 本殿

基本情報

  • 台帳ID: 102
  • 管理対象ID: 1550
  • 種別: 建造物
  • : 日本
  • 時代: 江戸末期(1863年再建)
  • 指定年月日: 1953年03月31日
  • 都道府県: 京都府
  • 所在地: 京都府京都市北区上賀茂本山町
  • 所有者名: 賀茂別雷神社

出典: 国指定文化財等データベースより一部抜粋

概要

賀茂別雷神社(通称:上賀茂神社)の本殿は、祭神・賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)を祀る、京都最古級の歴史を持つ神社の信仰の中心を担う建造物です。ユネスコの世界文化遺産「古都京都の文化財」の構成資産の一つであり、本殿と、それと全く同形式の「権殿(ごんでん)」の二棟が、日本の神社建築の美を象徴する遺構として一括で国宝に指定されています。

歴史的背景

賀茂別雷神社は、平安遷都以前よりこの地に定住していた賀茂氏の氏神を祀る極めて古い歴史を持ち、遷都後は皇室の守護神、山城国一宮として崇敬を受けてきました。現在の本殿は幕末の文久3年(1863年)に、江戸幕府の支援を受け、第42回式年遷宮として再建されたものです。この神社には21年ごとに社殿を造り替える「式年遷宮」の制度があり、本殿を修理する際に神体を移すための「権殿」を常設し、交互に修繕・造替を行う仕組みを持っていました。この制度によって平安時代以来の三間社流造の様式が厳格に守られ、代々の建築技術が近世に至るまで途絶えることなく継承されてきました。

特徴と魅力

本殿は日本の神社建築において最も完成された姿の一つとされ、以下のような多くの魅力を備えています。

  • 三間社流造の極致: 正面の柱間が3つある「三間社(さんげんしゃ)」で、屋根の前面が長く伸びて向拝を覆う「流造(ながれづくり)」の典型かつ最高峰の形式です。その優美な曲線のシルエットは建築美の極みといえます。
  • 伝統的な檜皮葺: 屋根には伝統的な檜皮(ひわだ)葺が用いられ、重厚ながらも周囲の自然環境と見事に調和した落ち着いた趣を醸し出しています。
  • 卓越した職人技と美術: 内部の「土間廊下」や「獅子・狛犬」の描き絵には狩野派の絵師による意匠が見られ、遷宮制度によって受け継がれてきた高い技術力と近世美術が融合しています。
  • 自然崇拝の精神: 本殿背後、北西約2kmに位置する「神山(こうやま)」を神が降臨する地として崇める古い祭祀形態を今に伝えています。例祭である葵祭(賀茂祭)の舞台としても知られ、日本の精神文化を深く反映した空間となっています。

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賀茂別雷神社 本殿

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